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タイトル
2002年3月号より

特別セミナー その3
高等教育機関と日本語学校との意見交換会


 この稿は昨年の12月14日に行われた大学などの高等教育機関と日本語学校の意見交換会の記録である。そこでは長時間にわたって高等教育機関ならびに日本語学校にとって興味深いテーマについて真剣な話し合いが行われた。前号に続いて、いくつかのテーマにまとめてその概要を報告する。(文中敬称略)

日本語学校の出席証明
 高橋:この問題は日本語学校の出席証明の提出を求めない、という入管の見解が背景にあります。たとえば、11月に合格してしまうと、その後は一切日本語学校に行かなくてもいい、また学生から授業料の返還を求められてしまう、などの問題が出てきます。これは、大学側が、日本語学校の出席をどう考えるのかということにかかってくると思います
 横浜デザイン学院:修了証書、出欠席の証明はとっていただきたい。
 東京コンピュータ専門学校:3月までの出席率を日本語学校に提出いただいております。もし出席率が下がるような状況であれば、入学の取り消しもありうるということを電話など個別に対応しております。
 米山ファッション専門学校:合格が出ても日本語学校をやめないで、さらに出席率をアップさせるよう指導しています。そうしないと、ビザの切り替えのときにすごく(出席率の)パーセントが大幅に低下している例が出ています。結局、その人のためになりません。大学がそれを必要としないというのは、おかしいと思います。
 サム教育学院:身元保証人の問題と同じで、提出書類の中に日本語学校の成績と出席は必要だということを学内で決めれば済む問題だと思います。それを見る見ないは学校の裁量に任せますが…。
 発言者不明:出席しない学生に対して、日本語学校はどのような対応をとっていますか。
 メロス言語学院:2日休んだら担任が電話をする、1週間休んだら家庭訪問をします。また、学院長面接をする場合もあります。
 エヴァグリーンランゲージスクール:寮に住んでいる学生でも出てこないことはよくあります。寮長に話をしてもらいますが…。成績が良い学生は総じて出席率も高いです。日本語学校と専門学校・大学の連携プレイで考えていく必要があると思います。

学生管理
 高橋:昨年3月の東専各のデータでは、専門学校の不法残留率は41%、JAFSAの資料では、大学の不法残留率は15%くらいです。日本語学校も数は減ってはいるが、依然として不法滞在者が多いです。学生管理はどうしていますか。
 東洋アカデミー日本語学院:在籍管理のリストを作りミーティングも毎月やっています。また、各学生の半年毎の成績・授業態度を全家庭に母国語で報告を出しています。半年毎にその通知が行き、親から叱られたといって、がんばる学生もいます。
 中野スクールオブビジネス:在籍管理は非常に頭を悩ませているところで、クラス担任制を敷いて対処しています。
 東京パシフィック・ビジネス・カレッジ:管理体制は厳しくやっていますが、専門学校に入って、資格変更になった途端に来なくなる。また、1年分の授業料を払うと、もう1年分は払わなくなる。今日本語学校のみなさんに教わりながら今後もしっかりやっていこうと思います。
 桐蔭横浜大学:中国からの留学生が非常に多いのですが、在籍管理はかなり大変です。日本語学校のノウハウを分けてもらわないと、と思っているところです。
 荒木:学生からこんな話があります。一生懸命アルバイトをして大学に行ったが大学は休講ばかりだ、と。 
 慶應大:確かに、教員の中には非常に熱心に教育をする者もいれば、休講の多い者もいます。これは大学で解決する問題です。
 荒木:韓国はものすごく厳格だそうです。出席管理を学生に求めるのもいいけれども、先生の授業管理もぜひお願いしたい。専門学校にも言えるのではないでしょうか。
 発言者不明:休講云々もそうですが、大学での日本語の授業は日本語学校で使った教科書を使って、なおかつ単なる講義で、はっきり言ってつまらない、と。
 荒木:日本語学校は大学・専門学校に行かせるという目的があるから出席管理は容易といえば容易です。大学と専門学校の場合、就職をキーにすれば学生管理がしやすいのではないですか。
 上武大:留学生が理解されてないのか、募集が少ないのです。なるべく日本の資格などを取るように指導しております。
 高橋:日本での就職と、母国での就職という部分があると思います。 
 上武大:台湾の場合ですが、大学の支部がありますので、卒業した先輩とか、父兄等が紹介してくれたりすることはあります。
 日本女大:約半数が日本に残り、後の半数が母国に帰ります。日本に残る者のうち、就職を希望して就職ができなかった場合は、大学院進学や研究生で残っております。就職も留学生に関しては、留学生課が一括して担当しており、カウンセリングなども含めて進路指導という点では、かなり充実していると思っています。
             (文責:鎌田)

司会(荒木):日本語学校から、自由にこの件に関してご意見がございましたらお願いします。

東京日語学院(■):学費面でずいぶん免除していただいております。それで学生たちもほっとし、3月4月に入りましたら、今度は教材費(テキスト・参考書)が、大学・専門学校となるとずっと高いわけですね。それに体育着、体育館用の靴など、彼らにとってぜんぜん予期していない、案内書には書かれていない費用がありまして。そこで、履修届とかオリエンテーションなどをさぼったというのは、まず前述の問題で行けなくなってしまった学生、日本語がわからないのではなくて、どうしていいかわからなくて休んでしまったが、どうも多いような気がします。たとえば、参考書・テキストの場合は、古いものでも良いので、リサイクルという形でいただける機会を、彼らに与えてくださればよいと思います。日本の子弟にとって、2、3万なんて大したことはないと思います。けれども彼らにとっては非常に大変な額です。おまけに4月というのは、転居時期でもあり、非常に金銭的に大変な時なので、せめて参考書などテキストの類は、貸してくださるとか、何かの機会を与えてください。非常に彼らにとって役に立つと思います。

司会(荒木):その件につきましては、ある大学は■をやりまして、留学生には無料で貸しつけましょうと。そういった形で、いまだに影響している。だから、受験料の問題でも同じなんですね。日本人は親が出してくれるけど、彼らは自分がアルバイトで稼いでやらなければいけない。この辺の痛みを、学校もわかってほしいというのが、本音でございます。

メロス言語学院(香川):専門学校は入管から厳しく指導を受けて、日本語学校の出席率85%以上と言われていると思うのです。大学は、出席率はどうでもいいという学校が多く、日本語学校で非常に困っております。前は出席率で縛っていたところもあったのですが、今はどんどん大学の合格が出てまして、合格したら来ない。資格変更するまでは日本語学校の責任であるということになっていますので、学生管理が非常に大変です。ちょうど能力試験・統一試験が終わった1月からは、魅力あるカリキュラムということで苦労してやっています。にもかかわらず、合格した学生はなかなか出てこない。そうすると、資格変更するのは、入管からは(出席率が)80%以上といわれていますので、(80%に満たない学生は)個別に学生たちに(資格変更に)行かせなければいけない。ぜひ大学にお願いしたいのですが、今後の在籍管理のことも考えて、入管は不要と言っていますが、日本語学校の出席率そして成績を、ぜひとっていただきたいと思います。

司会(荒木):合格された方に、日本語学校の修了証書と出席が必要だということを、一筆お書き添えいただければありがたいと思います。

司会(高橋):これから留学生を入れていただく、文京女子大学の香山先生、いかがでしょうか。

文京女子大学(香山):まだ初めてなので、ここまで考えていなかったのですが、いろんな意見をいただいて、参考になっております。出席管理については、従来から三分の一以上欠席したら、その科目の単位を出さないということをやっております。それは日本人であろうと、留学生であろうと、今後も変わりません。今のお話は、持ち帰って検討いたします。

嘉悦大学(小澤):本学は単科大学で、募集人員も200人と少ないのですが、今年から留学生の受験をはじめました。若干名で10名を募集したら、12名の募集がありました。10名合格しましたが、3人が辞退しましたので、かなりこの辺のことを深く感じました。そして、授業についていけない学生が、約半数ぐらい出ました。来年度は53名の受験者がいますが、すごく困っている状態です。皆さんのお話を聞きながら、出席率の問題とか、日本語能力検定試験がいいのか、留学試験の方がいいのか等も、今は考慮している段階です。日本語学校の出席率を加味していくのがベターじゃないかと、今思っています。ただ、直接中国や台湾からの入学者も入れなくてはならない、という考えを学長は持っており、その辺も加味して考えなければならないので、今ははっきり回答が出せません。

司会(高橋):こちらの質問の方でも、大学が今後直接(海外から)学生を募集するのか、という問いが出ております。日本語学校からしますと、■というふうにも考えられますので、特に昨今、酒田短大がいろいろと話題になっておりますので、そこら辺のところは今後ご検討いただいて、日本語学校の方から■をいただいて、という形がいいと思います。また、日本語学校に1年ないし2年いるということが、一つのハードルになってますので、不法滞在をしない学生が行く、という形になります。■が入ったところで、どんな学生が来るのかわからないというのが、現状です。学長に進言していただければ、と思います。

それでは、東京コミュニケーションアート専門学校の石毛先生お願いいたします。

東京コミュニケーションアート専門学校(石毛):さきほど就職の話が出まして、就職ではなくてうちに勉強するような学生には、歌手になりたいだとか、ダンサーになりたいとか、それで入ってくる学生がおります。なかなか勉強した後、就職は難しいです。最近入管もいろいろと広く考えてくれるようになりまして、何人かはダンサーとしてプロダクションと専属契約をして、ビザをもらって、今現在日本で活躍しているような学生もいます。同じようなことが、たとえばマンガ家になりたいとかで入ってくる学生たちも、日本でのデビューということを考えておりまして、日本で活躍していく学生たちも増えております。■

司会(高橋):元に戻りまして、2ページの「大学・短期大学から日本語学校への質問」、3ページの「専門学校から日本語学校への質問」をざっと見ていきながら、先生方にお答えいただきたいと思います。

最近の中国の学生、韓国の学生はどのように変わってきているのか。それについてお願いします。

青山国際教育学院(遠藤):私どものところでは、中国の学生の人数はそれほど多くなく、全員現地で面接をしてから入れてます。特に最近変わった、というのはないんですが、ただ大学を卒業してから来ているので、大学院を希望する学生が増えています。その対応に苦慮しているところです。わりとみんな真面目に出席しており、勉強熱心な学生も多いのですが、中にはそうじゃない学生もおります。その学生に関しては、一回休んだら電話をする、一週間休んだら訪問をする、ということはしております。

東京リバーサイド学園(イエイソ):私どもでは、90%以上が中国の学生です。現在は高校を卒業して1年以内の学生をメインに採用しております。現地で採用状況を厳しくとって、対応しております。やはり、高校を卒業してすぐということは、やはり大学進学を目的として来ている学生が非常に増えておりますので、その面では大学進学に非常に関心を持っている学生が増えております。以前は4年制大学を卒業した学生が多かったのですが、今は若い子が来ています。中国が一人っ子政策を実施しておりますので、日本の学生もそうだと思うのですが、目的意識として非常に高いものを持っている学生が、少し少なくなっているような気はしています。それはやはりちょっと、両親やあるいは祖父や祖母の関係で、甘やかされている面がちょっと見られるような気がします。

司会(高橋):次に、フジ国際語学院の奥山先生、日本語能力試験の対策授業は、どのようにやっていますか。それから、私費留学生統一試験の対策はどのようにやっていますか。日本留学試験の対策は、やるつもりですか。

フジ国際語学院(奥山):日本語能力試験の対策といいましても、一応上級まで終わった学生たちに対してはやはり、出題基準に応じたような問題をやらせたり、問題集をやることをもって、対策としてきました。

統一試験については、英語と数学は、希望者のみ補習授業をやり、中級・上級に分けたクラスを作りました。出席する学生は、夏休み返上で毎日来ていました。平日の授業の中で、日本語以外に一週間に一回英語を設けました。これは選択制です。

日本留学試験ですが、今年の4月に入った学生たちに関しては、日本留学試験に向けたカリキュラムでやっております。

司会(高橋):同じ質問を、インターカルトの萩原さん、いかがですか。

インターカルト信濃町校(萩原):日本語能力試験については、中級以降には全員科しています。選択授業で、今回試験が変わりますので、どういう体制にしようかと、今検討中です。

統一試験は廃止ですが、以前は三科目やっておりました。日本留学試験については、正直なところまだ未決定です。これは、上級学校の対応によって決めます。

司会(高橋):同じ質問を、新世界の二宮さん、いかがですか。

新世界語学院(二宮):日本語能力試験については、全員中級に入ったところから参加させております。私費留学生統一試験については、基本的には対策を行っておりません。日本留学試験についても、大学や専門学校の動向を見てから、という考えでおります。

司会(高橋):それでは次に、就学生が進路を真剣に考える時期はいつか、就学生の進路選びのポイント・基準は何かということで、お伺いしたいのですが。東京外語学園の阿蘇さん、いかがでしょうか。

東京外語学園日本語学校(阿蘇):進路を真剣に考える時期というのは、わりと遅いですね。遅くなってると思います。今12月現在でも、かなりの数の学生が決まっていない状況です。2〜3年前から、中国が増えましたが、ポイントというのは、まず距離が近い、学費が安い、学習時間が短いと、聞くだけでもなさけないようなことなんですけれども。そういう学生がけっこう―以前は台湾とかそういった所から入ってきていたのですが―中国が多くなると、特に多くなったような気がします。その良し悪しは別として、そういった希望が出てまして、例えば100万という学費は高いと思います。まず80万ということですと、考えます。実情としては、そういったところです。

司会(高橋):それでは、大学・短期大学を学生に推薦する際に、何を基準としているのか。学内推薦の比重について。

東京外語学園日本語学校(阿蘇):AO推薦などの場合には、まず出席率ですね。80%以下だと、受けることができない。学内推薦では、結局みんなが納得する人、行きたい人が何人かいる場合には、納得できる格好にしたいものですから、学内のテストを受けてもらいます。テストをやって、全て公表して、それで決めます。

司会(高橋):同じ質問で、国書の斎藤さん、お願いします。

国書日本語学校(斎藤):学生は進路を真剣に考える時期なのですが、振り返りまして、意識の高い学生は入学してわりとすぐに進学相談に来ます。あとはぎりぎりまで待って、10月から11月が一番のピークです。付け加えれば、■試験が終わってから、国立大学に入る学生も中には出てきます。

選ぶ際のポイントですが、基本的に意識が高くて、勉強したい学校がしっかり決まっている学生であっても、勉強したい科目があり、その上で安くて近い所、という条件が付きます。勉強したいことも特になくて、ただとにかく安くて、近くて、入りやすい所を望む学生も、残念ながら少なくありません。

こちらで学校を紹介する際、特に積極的に教師側から「この学校はとてもいいから行きなさい」という形では推薦しておりません。あくまでも学生の条件を聞いた上で、自分に合う学校を一緒に考えて選ぶ、という形をとっています。その場合ある程度知名度もありますし、すでに入学した先輩学生からの情報をかなり集めています。やっぱり奨学金等の内容もそうですし、入学後の学生管理あるいは指導をどのように行ってらっしゃるかどうかがポイントです。日本語能力が高い学生であっても、大学に入ってからの授業は非常に厳しくついていくのが苦しい、といったカウンセリングのようなものがあるかどうかを基準にしています。

司会(高橋):来年度から東海大学で提携という形でとりたい、ということでご出席いただいた、村上先生お願いします。

東海大学(村上):東海大学では、いろいろな窓口から、現在中国の高校と提携した推薦制度が始まっていますが、日本語学校からもそういう推薦制度を導入したらどうかという意見があります。そのことに関して、どのようなご意見がありますか。多分東海大学は、遠いし、高いし、ということで、学生には敬遠されがちなところがあると思うんですが。もしそういう推薦制度が導入されれば、クリアしなければならない条件があるかどうかをお聞きしたいのですが。推薦にあたっては、日本語学校から推薦してもらう学生に関しては、奨学金を付けようと考えております。

司会(高橋):それでは、東京ランゲージの池袋、西田さん、いかがでしょう。

東京ランゲージスクール池袋校(西田):指定校推薦がある・なしで、その大学に対する学生の興味はぜんぜん変わってきます。今まで指定校推薦を受けてなくて、今年いただいた学校の知名度は、急に学生の間で高まります。少し遠くても、他の第一・第二志望に落ちて、そういうところにトライしてみたい、という学生もいます。

双葉外語学院(加藤):先程から出ているように、近い・安いを求める学生が、このところ多いのですが、多分指定校にする場合には、学内でテストをしたり、厳密に選んでいます。こちらから推薦で出す場合には責任がありますので、かなりそこは気をつけて推薦しております。指定校が多いと、学生も最初から指定校に行こうとがんばる学生もいるので、いい面もあると思います。

司会(荒木):いくつかのご意見があるのですが、両方の質問の中に、日本語学校についての出席証明は信用していいのか、というご質問があります。それについては、翰林さんどうですか。

翰林日本語学院(長岡):もう100%信用してください。前方の男性から、どういう基準でつけるかということは、それもありますけれども。それから中国は■とかおっしゃってますけれども、そんなことありません。全員と連絡がとれます。親御さんとも連絡がとれます。これは完全に■。今日ここに来ておられる日本語学校の先生方は、みんな出てると思います。やるかやらないかの問題だ。■お父さん、お母さんに電話します。■。遅くとも、一週間以内にします。もう、お父さん・お母さんが一番完璧ですね。その中でも、どうしても事情があって、休む生徒を追い回すこともあります。最近の傾向としましては、非常に、一人っ子政策におきましては、メンタルな部分でちょっと弱いところがある。自立できない子が増えているな。われわれの世代に比べると増えているかな、という気がいたします。親も学生も全て真面目です。成績もいいです。ただ少し強くないな、という感じがしています。

水戸国際日本語学校(大槻):出席証明書、出席に関しましては、全く100%信用していただいて結構です。一切そういうことはしておりません。それから、入学の段階から非常に厳しい選抜をすることは、出席率を上げる方法だと思っております。

中野スクールオブビジネス(寺田):出席率につきましては、学校の名前は教えませんが、10年以上私どもの学校に出願していただいておりますが、全員100%という日本語学校さんがあります。学校独自の面接と試験で選考を進めております。ただ、出席につきましては、学校それぞれ独自に遅刻の引き方とか、あるいは■のし方とか、いろいろありますから。基本的には学校を信用しております。

司会(荒木):その辺につきましては、時間数ということで、入国管理局から指導がございます。みんな時間数で出席をやってもらいたいと思います。また出席を云々しますと、お上が大変うるそうございますから、そういうことはなくなっているのではないかと、私は拝察します。ただ、出席と成績は非常に相関関係が出ますので、成績が悪くて出席率がいいというのは、信用できないかもしれません。

あと10分ありますが、この際お話したいということがあれば、お話をしていただきたいと思います。

司会(高橋):インターナショナルスクールオブビジネスにお話をしていただきたいと思います。日本語学校と専門学校の両方で、お感じになったことでも。

インターナショナルスクールオブビジネス(由川):一番最後の話題になりましたけれども、証明書が信用できるのか、という点に関しましては、信用はしてたんですけれども…しておりますが、まあ95%ぐらいの学生さんでですね、ビジネス科に入ってきた学生さん、女子大生ですが。1年くらいいて95%、でももう少し日本語できてもいいんじゃないのかなあ、というような学生がおりまして。それでも筆記試験はクリアしておりますので、一応合格させたのですけれども、その後やはりついていけないというような状況になって、問題が起きた、という例がありました。

ウエストコースト語学院(武井):4月に学院長になったばかりなので、今日はいろいろお聞きしようと思って来ました。実際に募集とかそういうことには関わっていないので、■。今日は出席のことなどを聞き、当校も今まで試行錯誤してきました。非常に厳しくしていこうということで、一カ月毎に■にお願いしまして、絶えず連絡を密にしております。やはり二日休んだら、担任が連絡する。さらに休むなら、理事長が連絡するという形で、本当に改善されてきていると思います。

大学の指定校制度について、まだ私もよくわからないのですが、指定校というのはどういうふうにして決められるものなのでしょうか。ちょっとそれをお伺いしたいなと思いました。

上武大学(広瀬):指定校は、今まで本学に送られてきた実績のある高校。日本語学校についても指定校を考えております。送られてきた学生の追跡調査をしてまして、これは可決調査、成績調査、それも指定校にお返ししています。あまりいい学生を送っていない場合には、話し合いをしています。今年は各日本語学校へ職員が訪問しており、どういう状況かという話を、聞き取り調査しています。まず高校の方は、どの大学でもそうでしょうけれども、指定校制度を取り入れております。本学との関係のあるところ、といった選定をしております。まあ、お付き合いしていないところは、ちょっと今のところはデータがないので、できない状況です。

司会(荒木):もう一つ、日本語学校への質問の中で、未納の学生に対しどのように対処してますか、ということが専門学校・大学にとって深刻な悩みのようです。

■:多分状況が違うと思いますが、今はビザが半年あるいは1年ですから、どこの学校でもビザが1年分でしたら、1年分の学費をとっていらっしゃるのではないでしょうか。

司会:未納の場合ですが。

■:ビザの更新の前には必ず、学費を納めないと入管への書類を出さないわけですので、基本的にはありえません。

司会(荒木):では、韓国を中心にやってらっしゃる学校さん、いますかね。香川先生、どうでしょう。韓国系の場合には、非常にそういう例が多いですね。

メロス言語学院(香川):中国の場合は、今おっしゃったようなところで、ビザに変更して授業料をとれます。韓国の場合は、留学院という特殊なことがありまして、1年取りたいんですけれども、留学院の方で取ってくれない、ということで6カ月で取っています。後の6カ月というのは、非常に苦慮していますが、今は留学院が結構協力してくれています。前よりは取りやすくなりました。しかしながら、かなり事務の方で追いかけて取ってるようです。苦労してます。

司会(高橋):そろそろ終わりに近づいてきましたが、遠方からおいでになった福岡デザイン専門学院、感想でもお願いいたします。

福岡デザイン専門学院(大久保):よく勉強させていただき、ありがとうございました。実は一つ問題を抱えてまして、今度日本語学校から本校に入りたいという学生がおります。実は大学だったら成績表を出すが、専門学校には出さないという、そういう日本語学校があります。公的には求められないと思うが、東京の方は進んでおられるから、そういう差別はないのか、と思います。現実的にはいかがなものでしょうか。私は、問題だなあと思うんですけれども。

■:恐らく、非常に個別な形態だと思うんですね。特殊な日本語学校というか。基本的にはないと思います。今日本語学校同士は、転校の場合でも、成績・出席証明書をお互いにやりとりできますので、日本語学校のネットワークがありますので、荒木先生なんかに言っていただくと、おそらくそのネットワークが使えると思います。

司会(荒木):東京経営短期大学の留学生別科ということで、ご感想をお伺いしたいと思います。

東京経営短期大学留学生別科(■):本学では留学生別科が2年目になります。今進路が非常に大変でして、実は3名ほど埼玉のある専門学校へ進学したいといった学生がいます。授業料が、実はとても安いんですね。初年度が50万で、2年次が25万円なんですね。どのような学校なのか。実際見に行ったんですが、まあ先生が一名いて、事務が1名いるという状態で。留学生が十数名受け入れているという状況でした。どういう教育をされるか、話を聞きましたが、「一生懸命やってますよ」というお話しか聞けませんで、「もう帰ってください」と追い出されたような状態で、大丈夫なのかなという感じがあったものですから。今回専門学校が、学生の指導にどのくらい真剣に取り組んでいるのかを聞きたかったので、今日は出席させていただきました。大変勉強になりました。

司会(荒木):出席簿の改ざん、出席について非常にあいまいだ、というのが専門学校さんに出ているのですが。その辺はどんなもんでしょうか、ちょっと聞かせてください。

■:私どもの学校にいた学生ですが、確かに推薦は100%大丈夫だと来るんですね。日本語教育も全部優。それで安心して入れたところが、全然ついてこれないと。そういう学校だってあります。とりあえずそれは、今日いらしている学校ではないと思いますが。そういう学校が非常に多かったこともあります。

それから私どもの方で、再チェックということで■から言われたのですが、入学してきた学生の事前審査をしましたら、卒業証書は3割が偽物でした。それは、大変びっくりしたんですが。私は3〜40万かけて中国教育委に入れてますので。徹底的に中国の学校を調べました。そうしましたら、約3割が偽物でした。こういう実態は、日本語学校はどのように対処されるんでしょうか。

横浜国際教育学院(泉):卒業証書の検査は、面接のときに原本を持ってきてもらいます。自分で、向こうの留学センターの人と一緒に勉強してます。一番やりにくいのは、通信大学、向こうのテレビ大学というのが一番あいまいです。普通の高校とか職業高校は、まだ大丈夫かと思います。また4年制の学士過程の大学については、卒業証書と学位証書の両方を見ています。この学校のこの地域か、全国においてのランキングはどのくらいあるのか、そういった知識を蓄積しました。

司会(高橋):以前に比べて、今はどうでしょうか。

横浜国際教育学院(泉):かなりよくなりました。

司会(高橋):96年から大学に関しましては卒業証書が統一されましたが、そういった形で中国もかなり変わってきてまして。今回もこの留学生情報の中の後の方に、ホームページのアドレス、中国教育部、大学、大学院が書いてありますので、そちらの方でまたご参照ください。佐藤理事長のご提案でした。

 最後になりますが、11月18日の日本留学試験の試行テストがありました。来年度につきましては、6月16日と11月11日に実施、もうこれは決定だそうです。毎年6月の第三日曜日、11月の第三日曜日となるようです。また、日本語学校のいろいろなデータも併せて入れました。これを見ていただきますと、現在の日本語学校は、6月の時点で3万6千人。4年前を見ていただきますと、1万5千人なんです。中国の学生ですが、4年前は7千人たらずだったのが、現在2万2千人となっております。この状況が何を意味しているのかというのが、今日の本来のテーマになっていくのではないかと思います。そしてまたこの後ろの方に、各県別の中国■があります。東京と大阪は、49%、福岡と埼玉は80%以上というデータも残っております。

次にこちらは日本語学校の在籍者数。4年前は50人未満が百十何校ありました。現在は五十何校になっています。それだけ充足率が上がっています。それから次は、日本語学校ではこんな教科書を使っています、というのがあります。大体こんな感じです。次には、留学生に人気のある国公立大学。国公立大学■校にアンケートをしたものでありまして、合格者数ということで、大体の数字が出てきます。全部合わせましても、1200人ぐらいが国公立大学という形でして、実際に今回も6000名近くの学生が私費留学生統一試験を受けるということですから、そのうちの全員が国公立大学を受けたとしても、まだ私立大学に廻る余裕はある、ということですね。

後ろの方は、過去3年間の間に、これだけが大学進学率が上がってきたということになります。

司会(鎌田):私ども、今回初めての企画でございます。多分いろいろ皆さん言い足りなかったことなど、いろいろございましょう。懇親会の席を用意してございますので、その席でまたよろしくお願いいたします。私冒頭で申し上げましたように、日本語学校、それから高等教育機関ともども手を携えて、協力しあっていかないと、就学生・留学生政策というのは、完結しないわけです。今日の経験をふまえまして、もう一工夫したこのような場を設けたいと思いますので、よろしくお願いします。

司会(荒木):このように、学校と高等教育機関が一同に会して話しをするということが、画期的なことだったと思います。かなり本音でお話になられた。日本に来た留学生が、満足して、日本の企業なり、あるいは国に帰り、「日本へ行ってよかったなあ」と、こういう学生を作ることが、私たちの役目ではないかと思います。日本語学校が一生懸命親日家を作るため、日本語教育に勤しみ、学生を高等教育機関に送る。その高等教育機関も応えて、またやっていくということが必要だろうと思います。また(日本語学校と高等教育機関の間に)必要なことは、「おたくから来た学生の出席はこうですよ、今こんな状況ですよ、こんな企業に就職しましたよ」ということがわかっていれば、もっと連絡が取りやすくなるのではないか、と。高等学校と大学の関係がございますね。そういった、お互いが共益していくことが、今後もっと大切なのではないかと、私は思います。ですから、日本語学校の先生は、中国へ行って面接をして選んでくるのが大半のようです。大学でやっていることがわかれば、私どもも卒業生はこうだよ、と言えます。大学も大変だと思いますが、そこは譲歩していただく。私たちはその苦労を糧にして、またすばらしい生徒をお送り申し上げる。こういうことができるのではないか。今後ともお互いが、率直に意見を言いあえるように。また今回AIKさんがすばらしい企画をしていただいたことを、私は関係者としてお礼申し上げたいと思います。また高等教育機関もお忙しいところ来ていただいたことに、非常に感激と感謝をしています。今後ともご指導いただきたい、という言葉をもって、まとめの言葉とさせていただきます。ありがとうございました。




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