日本電子専門学校(東京都新宿区)は今春、ブロードバンドに完全対応した新校舎をオープンする。通常家庭で利用されているADSL(8Mbps)の約128倍の通信速度を誇る高速回線を整備するなど「ITの最新設備を整えることで、本校で学ぶ学生たちに最先端の学習環境を提供する」(寺脇保広報部長)のが最大の目的。校舎内の各所に端末を自由に接続できる「情報コンセント」を多数設置しするのをはじめ、最大級のコミュニケーションスペースを用意するなど、新時代の専門学校を新校舎で実現する。
新校舎開設の計画が決まったのは、2年前で、住所は東京都新宿区北新宿1-4-2。建物構造は地上10階、地下2階で、小滝橋通りに面しており、同校の本館から約3分の場所にある。
新校舎の最大の特徴は、現在同校で利用されている100Mbpsの基幹光ファイバーに比べて約10倍にあたる1Gbps(1ギガバイト)の通信速度を誇る高速回線。この高速回線で新校舎内のネットワークを結ぶことで、まったくストレスを感じないネットワークを構築する。さらに、「情報コンセント」として、教室やコミュニケーションスペースなど、校舎内の各所に端末の接続ポイントを設ける。この情報コンセントにパソコンやPDA(携帯情報端末)を接続すれば、インターネットに簡単に接続でき、場所、時間を選ばず、あらゆるコンテンツにアクセスができるようになっている。
面積273.6uのコミュニケーションスペースはワンフロア全体を使い、学生同士や学生と教員とが自由にコミュニケーションがとれゆったりできる空間。何気ない会話からアイデアが生まれたり、多くの人から刺激をうけることで学生の成長を促す狙いがある。これとは別に、多目的ホールも別に設置し、学生作品の上映やゲスト講師を招いての特別授業を行う。これらは、高速ネットワークを通して学内・学外の端末からも同時に視聴できる仕組みだ。
新校舎には、プラズマディスプレイを使った大画面プロジェクターも設置し、ネットワークと連動した形態での授業のビジュアル化も進める。また、デジタルボードを教室に設置、教員が映し出した板書が、学生の手元のノートパソコンやPDAなどに瞬時に取り込めるようなシステムも導入する予定だ。
学生が自宅のパソコンからアクセスして、各単元の予習・復習や資格取得の受験対策学習などができるe-ラーニングシステムを、ブロードバンド環境を利用して、充実させることも新校舎設立の目的の一つだ。「対面教育を補完する役割を果たす」(寺脇部長)仕組みとして、期待されている。(石田)
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