早稲田大学は、地域密着型スポーツクラブのNPO法人「ワセダクラブ」を設立する。同大学のラグビー、サッカー、アメフト3競技の体育会組織が、グラウンドのある上井草(東京都杉並区)や東伏見(東京都西東京市)の住民らを対象に、少年少女の育成やスポーツイベントを通じてスポーツコミュニティ形成を目指す。運営資金は、サポーターズクラブの会費や、アディダスジャパンなど協賛企業の出資などでまかなう。同大学には43の体育会があり、3競技以外の競技も参加していく方針という。
少子高齢化社会の到来と、不況に伴う経済環境の悪化により、地域のスポーツクラブや企業スポーツが衰退している。こうした現状を受け、多くの競技種目を組織し、設備面で一定レベルを保有する同大学が、スポーツを通じた地域コミュニティの確立を目標にプロジェクトを発足させ、今回の「ワセダクラブ」設立となった。
同大学はワセダクラブに対する支援策として(1) 必要資金の融資 (2) 役員の派遣 (3)
“早稲田大学”名の無償使用認可 (4) 大学施設・設備の貸与、を実施。同クラブの活動内容は、少年少女を対象にしたスポーツの指導・普及や成年層が参加するクラブチーム活動の展開、西東京地区の住民らと交流する地域イベントの開催などとなっている。
協賛企業として、同大学とパートナーシップ契約を結んでいるアディダスジャパンのほか、公文教育研究会、三共、サントリー、Jスカイスポーツなどが参加。また、サポーターズクラブの会費(年5000円)やオリジナルグッズの販売などを通じて、運営資金を調達する。
同クラブは将来的に、各種目でのプロ選手の輩出や、成人チームのトップリーグ入りなどを目指すとしている。(石田)
|