10月中旬、新設される12の日本語学校(日本語課程・コース)があきらかになった。詳細は次の通り。
●仙台グローバルスクール(宮城県)
●秋田経理情報専門学校日本語コース(秋田県)
●宇都宮日本語学院(栃木県)
●武蔵浦和日本語学院・進学準備1年課程、進学準備1年半課程(埼玉県)
●横浜日本語学院(神奈川県)
●大阪ハイテクノロジー専門学校(大阪府)
●アリスト外語学院大阪校(大阪府)
●クラーク国際専門学校(兵庫県)
●広島日本語学院(広島県)
●専門学校福岡国際ビジネスカレッジ日本語学科(福岡県)
●福岡日本語学校(福岡県)
●西日本国際言語学院(福岡県)
所在地を見ると、全国各地ほぼまんべんなく、新しい日本語学校が誕生している。表1を見ても、全国のほぼすべての都道府県に日本語教育機関があることが分かる。
今年5月以降約半年間に新設された日本語学校(課程・コース)を見ると、東京都の4校を抜いて、福岡県に6校できたことが注目される。
同県はアジアの玄関口として、国際交流において欠かせない地位を占めている。県庁所在地の福岡市には、博多駅から地下鉄で5分の位置に国際空港である福岡国際空港があり、アジアを中心に多くの海外便が飛んでいる。
台北、ソウルはもちろん、世界で最も発展著しいといえる上海には約1時間半で着くことができる。南国のイメージはあるが、福岡は環日本海の圏内にあり、日本語教育の面でも重要な位置を占め始めたといえるだろう。
一方、東北地方では、宮城県が日本語教育の新しい拠点になりつつあることが分かる。今年5月以降2校が新設され、県全体では8校となった。ただ、依然として日本語教育における関東甲信越地方の重要性は高い。東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県には、200を超える日本語教育機関が集中しており、その他の地域との差は大きい。外国人が日本を目指す際、知名度が圧倒的に高い「東京」及びその近郊に学習の拠点を選ぶのは、自然な動きといえるだろう。
政府の「留学生10万人計画」が今年度中に達成されることはほぼ確実で、さらなる留学生の量と質の拡大が図られている。「日本に慣れていない外国人を受け入れる」という留学生計画の根幹を支える機関としての、日本語教育機関の役割は、全国で今後一層拡大することが予想される。(石田)
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