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タイトル
8号 (2011/2/8)

【専門学校/トレンド分析】 「工業」その1「工業技術系統」
入学者数、右肩下がりにようやく歯止めか

 平成22年度の「工業」の入学者数は3万6,203人で、対前年度比で3.9%アップした。入学者数は長期に渡っておおむね右肩下がりの減少傾向にあったが、実に10年振りに上昇に転じた。

 専門学校の入学者数、特に「工業」は、出口業界の景気変動に強い影響を受ける傾向にある。不況が長引いているこれらの業界の状況を反映して、ピークを示した4年度の入学者数10万4,216人に対し、22年度の入学者数はその35%程度に過ぎない。

 この上昇が、8年度・12年度の微増時のように一過性の現象に過ぎないのか、凋落傾向から抜け出す第一歩となるのか今後の推移を見守りたい。今回は「工業」その1として「工業技術系統」について推移を見ていく。

■系による明暗がくっきり。出口のニーズを捉える努力を

 「工業技術系統」に属する6つの系のうち、対前年度比で入学者数が増加したのは、101「測量」、102「土木・建築」、103「電気・電子」、104「無線・通信」の4つの系であった。うち、対前年度比で最も増加率が高かったのは、145.1%の「電気・電子」であった。

 対前年度比で入学者数が減少したのは、105「自動車整備」、106「機械」の2つの系であった。分野としては10年振りに上昇を見せたにもかかわらず、出口業界、および日本経済全体の不況を反映してやや厳しい結果となった。

 工業分野は入学者数が専門学校全体に占める割合が13.6%と規模の小さい分野であり、各系の規模も比較的小さい。従って、教育内容の工夫の結果いかんによっては、短期間に結果を出すことも不可能ではないのではないか。今後も大幅に入学者が増えることは考えにくい状況であるため、社会のニーズを素早く的確に捉えた学科設置等の対応が期待される。

★101 測量
 測量士資格の取得を目指す学科がほとんどであるため、出口であるゼネコン業界の需要に大きく影響を受ける系である。22年度の入学者数は、実数で352人(対前年度比3.5%増)と上昇こそしたものの増え幅はわずかであり、19年度以降横這いと言ってよい。定員に対する充足率が毎年少しずつ改善されているのは、定員数自体が減少しているためである。

★102 土木・建築
 建築士など国家資格関連の学科が多く、大学・短期大学等他の要因よりも出口業界の景気に大きな影響を受ける点で、101「測量」と同様の傾向を持つ系である。入学者数の推移もおおむね類似しており、8年度以降、15年度を除いて右肩下がりを続けた。22年度は、実数で146人(対前年度比3.4%増)とわずかに上昇している。なお、109「その他」の中には製図、製図トレーサー、環境設備などの類似学科があるので、それらと合わせてこの系を見る必要がある。*109「その他」は次号に掲載。

★103 電気・電子
 入学者数は長く右肩下がりを続けており、ピーク時の4年度に対して21年度は16.5%の規模にまで縮小して深刻な状況にあった。しかし、22年度は実数で487人(対前年度比45.1%増)と大幅な上昇を見せた。大きな系ではないため、実数ではわずかの増加にすぎないが、停滞の目立つ工業分野の中では注目に値する結果である。
 とはいえ、この系に属する学科の多くが大学の工学部との競合関係にさらされることと、また、日進月歩するテクノロジーのフォローアップが2年間という課程期間内で果たして十分可能であるのか、など、この系には解決すべき問題が山積しているように思える。

★104 無線・通信
 入学者数のピークは5年度の2,024人であった。他の系と比較すると年度によって増減を繰り返す傾向にあるが、全体としては減少傾向にあり、5年度と比較して18.9%の規模にまで縮小している。500人をきる小規模の系であり、性格的に「電気・電子」と類似しているので、合わせてみたほうがより実態に即しているといえそうだ。

★105 自動車整備
 入学者数のピークが15年度と、他の系とは大きく推移が異なっている。22年度の対15年度比60.4%は、他の系の多くが20%前後の規模にまで減少しているのと比較すれば落ち込みが少なく、分野の中では相対的に安定している系といってよいだろう。しかし、16年度から21年度までは10%程度の減少が続くなど、状況自体は苦しいことには変わりはない。大学等に競合の学科がほとんどないため、しばらくの間は急激な変化はないと思われるが、その間に充足率の改善と入学者の安定化を図る努力が行われることが望まれる。なお、109「その他」の中の自動車工業、航空工学、自動車地質調査などの学科は、この系と合わせて分析されるべきである。

★106 機械
 かつては入学者2,000人規模の入学者数であったが、8年度に1,000人の大台を割って以来、散発的に増加を見せる年度があるものの、全体としては減少傾向にある。22年度の入学者数392人はピーク時4年度比18.8%に過ぎず、充足率も50%を割っている。

 宿命的に大学との競合関係にあるため、専門学校ならではの特色を打ち出さなければならないが、棲み分けがうまくいっているとはいいがたいのが現状だ。なお、109「その他」の中の工業、造船、金属などはこの系と合わせて分析されるべきである。

■参考資料

専門学校工業関係の入学定員、入学者数の推移(平成22年版)




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